ケイブリス派
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解説
ルドラサウム大陸の西部に位置する魔物の世界を南北に二分する勢力の南側。魔人四天王の中でも最強の力を持つケイブリスを中心に、人類に対して穏健的政策をとっていた先代魔王ガイの遺言を不服として大陸本来の形である魔物による力の支配を掲げる過激派勢力。魔王ガイの忘れ形見である魔人筆頭ホーネットを中心に彼の遺志を継いで来水美樹を魔王として戴き、人間の世界への不可侵と秩序ある魔物の世界の構築を目指すホーネット派とは対立関係にあった。
ホーネット派も含めて、元々魔人は人間を憎み、あるいは見下し「自分達こそが支配者であり人類を含めた他の種族は奴隷」という選民主義的な者が少なくない。その為、人間界侵攻を目論むケイブリスの下に現存する魔人の過半数が集う最大派閥が組まれるに至った。しかし、実際はケイブリス派とは首魁であるケイブリスとの利害一致・対立派閥であるホーネット派への反発・あるいは恫喝に屈した者等が集まった、いわば野合的な集合体に過ぎず、所属している魔人達にはリーダーのケイブリスに恭順しているものは極わずかしか存在しない。魔人以外を含めても忠臣と言えるのは自らの使徒二人と腹心のストロガノフぐらいだろうか。
LP0年の自然結成以来ホーネット派と対立するも、LP7年の派閥戦争終結まで拮抗した状態にあった。LP4年に生じたカミーラダークの際には魔人四天王カミーラをはじめとして魔人ジークと魔人ラ・サイゼルをも失い、さらにLP6年には魔人カイトまでが死亡するが、LP7年、「死の大地を横断してのホーネット派本拠地強襲」という奇策によって魔人メガラスを殺害の上、宿敵ホーネットを捕獲。派閥戦争に勝利する。なおこの結果、生き残った魔人四天王シルキィと魔人ラ・ハウゼルも投降、魔人サテラは人間界へと逐電する。
しかし、万難を排し圧倒的兵力をもって行われたはずの第二次魔人戦争において、「カオスマスター」ランスを総統とする人類軍が魔人を含めた多数の魔物兵を殺害・調略。しかも殺害するつもりで捜索を急いでいた魔王美樹は魔人健太郎ともども人類軍に保護され、人類圏での拠点としていたシャングリラはケイブリスの分身体共々壊滅、ついには虜囚としていた魔人ホーネットまでが奪回されるという、ケイブリスにとっては想定外の事態が連続的に発生*1。
ケイブリス派が崩壊しつつある中、マエリータ隊によってなんとか魔王美樹の誘拐には成功するものの、人類軍が奇襲により本拠地ベスドク山を急襲。
ケイブリス個人のカリスマ性と信頼性の欠如から要塞内の門番たちもことごとく役目を放棄、美樹も奪回される。
衝動的に門番を処刑し、粛清と称して魔物兵の殺害を始めたケイブリスに対して、配下の魔物達は恐慌状態となり逃亡者が続出。
ランス達の追撃に当たった泥姫バイランローズの敗死、そしてマエリータ隊とシャリエラ、行き場を失ったケイブリスの使徒がランス側へ恭順。
気が付けばケイブリス派はストロガノフ以外の幹部級が消え、集団としての統制すら失い始めていた。
完全に孤立したケイブリスは、ランス達に徐々に追い詰められていき、ストロガノフが命を賭して逃走の時間を作るがやがて死亡。
ランス達がケイブリスに再び迫る直前、ケイブリスは己の努力の原点を思い出し覚醒。最強最古の魔人としての静かな矜持を持ってランスとの最後の決戦に臨んだ。
LPにおける最大の死闘の末にケイブリスはランスに敗北して討ち取られ、ここにケイブリス派は壊滅した。
派閥戦争における華々しい勝利から1年も経たぬうちの出来事であった。
構成メンバー
生存 | 立場 | メンバー名 | 解説 |
× | リーダー | ケイブリス | 魔王簒奪を目論むケイブリス派の中心人物。魔人四天王。 元最弱で今は最強の魔人。 他の魔人四天王全員から嫌われている。 |
× | 側近 | ストロガノフ | リーダーを陰から補佐する派閥の重鎮。魔物大元帥。 元最強で今は最弱の魔物。 真逆の経歴を持つケイブリスにシンパシーを感じている。 追い詰められたケイブリスを守るために命と引き換えにかつての力を解放し、健闘するも時間切れで死亡。 |
? | メンバー | ケッセルリンク | 元カラーでフェミニスト、女から男へ性転換した吸血鬼で魔人四天王の一人。属性過多。 夜であればかつての四天王ザビエルを凌ぐ力量を持ち実力ではケイブリス派ナンバーツー。だがやる気はない。 ケイブリスのことは嫌いだが人間を嫌っているので彼の派閥に。 第二次魔人戦争では番裏の砦を制圧しヘルマンへ侵攻した。 ランスに討伐(場合によっては女の姿で復活して恭順)され、その報はケイブリスに大きな衝撃を与えた。 |
× | メディウサ | 数少ないケイブリスに好意を持つ魔人。ただしあっちはいずれ殺すリストに入れている。 第二次魔人戦争ではアレフガルドと共にマジノラインに侵入、次々と各区画を無力化し殺戮部隊20万を進軍させゼス西部と王都を蹂躙。 ゼス国王ガンジーとその護衛を惨殺し、その様子を魔法ビジョンを用いた公開放送で国民へ見せつけ、捕虜の拷問ショーも行う。 リズナを拉致して拷問し、一命は取り留めるも再起不能にし、更にはランスを石化させシィルも負傷させるが、石化が解けたランスの怒りの猛攻によって敗北。 多くの縁者に手をかけられた事からランスはもはやメディウサを女と見ることは無く、淡々とトドメを刺された。 | |
? | ガルティア | いつもはらぺこ魔人。ムシ使い。細かい事に拘らずさっぱりとしている。 ホーネットより先に声を掛けられたためケイブリス派についた。 第二次魔人戦争では60万の軍団を率いてゼス東部を攻め、炎軍と氷軍を瞬く間に破るがJAPANの援軍、毛利てるら3姉妹率いる 別動隊として駐留地に強襲をかけたランスに討伐される。あるいは主君であったスラルの手料理を彷彿させる香姫の団子の虜となってランス側へ寝返る。 | |
○ | パイアール | 天才技術者の魔人。ただし超シスコン。 研究以外には興味を持たないが、ケイブリスが研究の邪魔をするのでしぶしぶ参加した。 衛星兵器を開発するも、一号機は稼働前に破壊、二号機は標的であるランスを殺害出来ぬまま排除された。 ランスにより討伐されるが、記憶をロボットに移して生存。 | |
× | レッドアイ | 馬鹿の上に気が触れている。 生物を憎悪する最狂の魔法使い。 第二次魔人戦争では遊軍としてペンシルカウの襲撃・ランス城の征伐を図るもいずれも失敗。 ランスにより討伐される。 | |
? | バボラ | 頭と気の弱い巨体魔人。ケイブリスを怖がっている。 元々はホーネット派だったが、ケイブリスの工作の結果、あっさりとケイブリス派に乗り換えた。 | |
○ | レイ | 何をしても満たされない虚無を抱えており、暴れまわるケイブリス派に付いた。 魔物大将軍との連携体制が仇となり、ランスに瀕死の重傷を負わされた挙げ句、懐柔されて人類側につく。 (鬼)かつてはケイブリスと敵対していたが、今は恋人の命を盾に取られている。 | |
○ | ワーグ | 何度眠らされてもやってくるケイブニャン、ケイブワンが鬱陶しくなって派閥戦争に参加。 第二次魔人戦争ではそれを盾にケイブリスに脅され参加。 (鬼)自分を叱ったホーネットを嫌ってケイブリス派につく。 | |
? | レキシントン | 人間に倒された歴史上初の魔人(尚、実際はノスに殺された)。 ニミッツ・リークという適合体をアトランタが見つけ、復活。 完全復活がなるか、それともニミッツに吸収されるかは選択で決まる。 織音設定ではニミッツが魔血魂を吐き出してしまったとの事で復活が成立していない可能性が高い。 | |
× | 門番 | 骸骨王モドカタ | JAPAN出身のレアモンスターで妻の泥姫を人質に取られ言う事を聞かされている。サテラ、毛利3姉妹とは知古で魔人級と称される実力者。 海老のような多脚を持つで甲殻類武者で、全長8メートル以上と言うケイブリスを超える巨体を誇る。 本拠地の奥でケイブリスの護衛をしているが忠誠心は皆無で、ケイブリスを倒す力を持つ者が現れる時を待っている。 役目を果たそうとしない門番に怒り狂うケイブリスによって妻を除く他の門番達と共に招集され、 他の門番達が保身の為に言い訳をする中モドカタは一切の釈明も言い訳もせず、 その潔さが逆に癇に障ったケイブリスに猛ラッシュを受け、無抵抗のまま絶命する*2。 武人肌で同僚達から慕われていた。 |
× | 門番 | 魔物ざむらいアバシリ | 狐の面を被り細身のサーベルを得物にしたユニーク魔物隊長。 魔物隊長としては剣技の腕がそこそこ高いが小物。 ケイブリスに命を張る価値は無いと考えており、劣勢にどう立ち回るか悩んでいたところを健太郎の美樹を助けようと鬼気迫る眼光に気圧されて敗走。 ケイブリスの叱責は得意の二枚舌でやり過ごしたが、友人のモドカタが眼前で処刑された時、彼はリスクを省みずにケイブリスへと牙を剥いた。 |
× | 門番 本拠地防衛隊長 | 魔物将軍マックス | 通常個体よりも二回り大きなユニーク魔物将軍。唯一の魔術師型魔物将軍で腹部には白骨化した死体が収められている。サテラの知り合い。 本体も強いがそれ以上に指揮能力が高いとされ、派閥戦争で猛威を振るった。 戦好きだが現在はケイブリスに反乱の芽になるからと前線から遠ざけられ、嫌がらせも受け、逃げれば殺すと脅迫までされ鬱屈した日々を送っていた。 ランス達が目の前に現れた時、翻意とばかりに全ての罠の配置を教えて素通りさせる。 ケイブリスの部屋へ呼び出され眼前でモドカタが処刑された際に激昂、アバシリと共にケイブリスへ武器を向けて共に散った。 |
× | 門番 | 泥姫バイランローズ | 泥姫ちゃんという巨大な軟体系レア女の子モンスターで夫のモドカタを人質に取られ言う事を聞かされている*3。ベゼルアイの娘。 受けた物理・魔法ダメージを相手にも返す体質に周囲の物質を取り込む自己再生能力を組み合わせたカウンタータイプ。 シャングリラでランス一行に立ちはだかるが敗北し、その責を取らされる形で本拠地の地下にある腐敗物だらけの水路の警護に回され、 腐敗物を体に取り込み続けた結果ゾンビのような見た目に変貌してしまった。 可愛らしかった声も苦しそうな濁った呻きへと変わり、さすがに不憫に感じたランスが共にそんな目に合わせたケイブリスを倒そうと誘うが、 夫が人質に取られ裏切れない事もあり、決死の覚悟でランス達に襲い掛かる。 しかし得意の戦法が使えない程に体の崩壊した彼女に成す術は無く、がむしゃらに攻撃するもランスによって引導を渡された。 なお、夫はすでにケイブリスのヒステリーによって殺害されていたが彼女は知る由も無かった。 |
○ | 大元帥直属 カオスマスター討伐部隊 マエリータ隊隊長 | 学者 | 突然変異の魔物を中心に構成された精鋭、マエリータ隊の現隊長を務めるアカメの変異種。 モノクルを付けた理知的な物腰で皆を纏める。 快進撃を続けるランス一行を幾度と無く強襲し激戦を繰り広げ、 時にはランス城に少数で侵入しリトルプリンセスを誘拐するなどかなりのやり手。 後にケイブリスは王の器ではないと判断し、隊ごとケイブリス派を離反、ランス達の仲間となる。 他の隊員についてはマエリータ隊の項目を参照。 |
○ | ケイブリスの使徒 | ケイブワン | ケイブリスの俺様最強使徒(笑)。実際はマスコット。 |
○ | ケイブニャン | ケイブリスの俺様最強使徒(笑)。実際はマスコット。 | |
○ | 小間使い | シャリエラ | フェリスのひよっこ時代の先輩バンオペタが造った人形にしてホムンクルス。意地悪するワンニャンが嫌い。 最初の主人がメディウサに殺されたためなし崩し的に魔軍に仕える事になった。 ケイブリスの傍にいたが離反する。 |
? | ケッセルリンクの使徒 | ケッセルリンクのメイド | 愛のメイド隊。主を愛し従う8人の娘。 |
× | メディウサの使徒 | アレフガルド | ケイブリスの茶飲み友達。スーパー執事。 |
? | ガルティアの使徒 | ラウネア | 蜘蛛娘。ガルティアの腹の中にいる。 |
? | タルゴ | 猿人娘。ガルティアの腹の中にいる。 | |
? | サメザン | 鳥娘。ガルティアの腹の中にいる。 | |
× | パイアールの僕 | PGシリーズ | パイアールが姉を再成する実験の中で産み出されたアンドロイド軍団。 (鬼)改造人間。パイアールに絶対服従。 |
○ | ワーグのペット | ラッシー | 魂をおなかの中にしまえる。ワーグの内心を読み自動的に言葉にする。 |
× | メンバー | カイト | 格闘家。弱者を迫害する人間を憎悪している。 完全汚染人間となった後、倒される。 |
○ | メンバー ゼス侵攻軍総司令官 | カミーラ | 魔人四天王の一人。ケイブリスを毛嫌いしている。 怠惰な暮らしが永かったため四天王最弱まで落ちたが派閥内では同じ四天王のケッセルリンクに次いで実力ナンバースリー。 マジノライン復帰作戦で倒れ、永久地下牢に封印中のところをリセットにより懐柔される。 |
× | メンバー ゼス侵攻軍副司令官 | ジーク | 粗野だが筋の通った悪であるケイブリスを魔人として支持。 マジノライン復帰作戦中に死亡。後、魔血魂を奪われ完全に消滅。 |
○ | メンバー ゼス侵攻軍副司令官 | ラ・サイゼル | ホーネット派所属の優秀な妹へのコンプレックスからケイブリス派へ。 マジノライン復帰作戦で重傷とトラウマを負い、故郷へ逃げ帰った。 ユキの機転で死亡報告がされているが、一応行方不明扱い。 |
× | カミーラの使徒 | ラインコック | 言わばカミーラのペット。アベルトに殺された。 |
× | 七星 | 言わばカミーラの秘書。マジノライン復帰作戦で死亡。 | |
× | 元カミーラの使徒 | アベルト・セフティ | 長年行方不明だったカミーラの使徒。 新たに魔人となるが、倒される。 |
○ | ジークの使徒 | オーロラ | ジークのお供。今はアベルトの使徒だがジークの復活を望む。ちねー! |
○ | ラ・サイゼルの使徒 | ユキ | ラ・サイゼルのお供。魔軍に帰還して主の為に情報工作中。 |
○ | レキシントンの使徒 | アトランタ・ジュノー | レキシントン復活を目論み、ケイブリス派に属しながら主の魔血魂に適した人物を捜索、発見。 |
○ | 同盟 | ハニーキング | 色々と超常的な力と立場のハニーの王。女神ALICEの知人。 ゼス方面を侵攻する魔物大将軍ツォトンが買収したがメディウサの悪行を知り離反。 大量のハニー軍団をゼス軍と連携させ、魔軍に大損害を与える。 |
※生死判定は第二次魔人戦争終結直後の状況に基づく。(鬼)はif史である「鬼畜王ランス」の略。
コメント
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*1 上位指揮官である魔人は野合的な集団の上、反乱を恐れたケイブリスが有能な魔物を前線から遠ざけていたため、客観的視点から見れば予期されてしかるべき結果ではあった
*2 モドカタの振舞いは長年、強者への保身で生きてきたケイブリスを真っ向から否定するに等しいものであり、ラッシュ中の叱責や殺害後の言葉にその片鱗が見える
*3 アム・イスエルを連れていると事情を説明してくれる