にせなぐりまくりたわぁ

解説

クリスタルの森のどこかにそびえる築数百年の巨大な塔。約200階。まともに歩く事も困難な程繁った森の奥で、人知れず偉容を誇る石造建築。本来はMランドのなぐりまくりたわぁとはなんの関係もないのだが、名のある魔法使いが金欲しさに自分の住む塔を改造した「すんげえなぐりまくりたわあ」だという触れ込みで、ハンティにまんまと担がれたパットンの第二の修行場となった。塔の本当の名前は不明。地上から上端が見えない程の高さにも関わらず、何故か遠くからでは塔自体が見えない不思議な塔。

「やっぱ・・・、魔法が関係してるんだろうなぁ。魔法は理不尽だから、好かんなぁ。」

とは、パットンの感想。

中に入ると、外観からみれば詐欺のような、何もない小部屋一つでワンフロアとなっており、床のパネルをめくる事でモンスターや階段、罠や宝箱などの様々な物が現れる仕組み。フロアMAP自体も階を移動する度に自動生成される。(ついでに自動セーブも行われる)敵に倒されても1階下に戻されるぐらいしかペナルティがなく、体力気力も同時に全快する。*1

その正体は聖魔教団の生き残り、聖魔導師ダイロスの築き上げた次元を貫く塔。建築家でもあった彼は、天を見ようと魔人戦争の終結と同時に塔の建築に着手し、*2疲れを知らぬ闘将の体で休み無く石を積み上げた結果、次元の天井を貫いてしまう。ダイロス自身はそこで天界の門番である衛神アンガスの罰を受け建造を中止するのだが、塔の上層部は既に異次元に閉じこめられた無限の塔と化していた。内部での出来事を一切合切忘れてしまうという時を食らう塔に。

その境界は地上200階。上界に進む階段は2つ。そこから先は、衛神の待ち受ける天界か、時を食らう無限の塔である。(尚、記憶だけでなく塔内で手に入れたアイテム類も外に出れば消えてしまうらしい。)ちなみに、彼のハニーキングは過ごした記憶を失う事を承知で、ここの無限の側220階を秘密の別荘にしていたりする。また、ハイパービルと同じで、塔自体に管理人格らしき<TOWER>という意思がある。

性格はふざけたファンキーじいさん風で、探索者にちょっかいをかけておちょくったり、事ある毎に益体もない台詞を聞かせたりと会話相手に飢えており、興奮すれば塔も震える。曰く、気が付けば意識があり、しかし自分に誰が命を吹き込んだのか、何を目的に生み出されたのかも分からない為、とりあえず上を目指す者の邪魔をしているという困った人(?)塔内の人物と話すのは自由なのだが、何故か上方の階は何も見えず、真実に辿り着けないでいる。

自分は喋繰りしか能がない…などと言いつつ、探索者を翻弄するパネルを配置している張本人。本人としてもこの状況にはうんざりしているし生みの親も知りたいが、邪魔をするのは楽しいらしい。物語の時期は、LP3年4月とのこと。

にせなぐりまくりたわぁ(ゲーム)

1995年発売のアリスの館3に収録されていたゲームの一つで、事実上のメイン。製作期間は二ヶ月だが、名作「闘神都市2」のシステムを流用して作られているため、ちびキャラのアニメ、豊富なアイテムコレクション、手強い紋章ボス、捕獲して戦闘で使える女の子モンスター、お楽しみの女の子の写真の欠片などなど、ゲーム自体はストイックながらも、遊び心満載のやりこみ甲斐のある内容となっている。

キャッチフレーズは、パットン「てめぇ、いいから黙って殴らせろ!」

収録元の館3自体はフリー配布対象であり、有志のWin移植版も存在するのだが、残念ながら別システムで動く殴りまくりのみ、公式・有志を問わずWin版が製作されていない。製品版(WIN対応版)当時の仕様からして偽殴りはWIN不可だった為*3、今後の有志も望み薄。プレイするには自力でエミュレータの知識を習得するしかないのが難点。幸い、当時のMS-DOSが無くてもフリー環境のみで起動できるので、興味のある人はどうぞ。

ちなみに、オートセーブ形式のせいで、果て無きやり込みゲーだというのに最初から始める(=OPを見る)と、鍛え上げたセーブが初期化されてしまうのにはご注意。可能な人はセーブであるPSLEEP.DATのバックアップを推奨します。

★★朗報★★
2023年10月6日、動作環境「鬼畜王 on Web」を公開しておられる@KichikuouWeb氏から「にせなぐりまくりたわぁ」の対応化がX（旧Twitter）上にて報告された。これにて現在配布フリー宣言対象すべての作品がブラウザ上でプレイ可能になったとのこと。

ただしWindows版のディスクイメージはそもそもゲーム選択をしても「Windows非対応」のメッセージが出るだけの仕様なため、遊ぶ際にはPC-9801版ディスクイメージを用いて起動する必要があることに注意。

ボスモンスター

10F置きに待ち受ける通常ボス

奇妙なアイテムでワープする紋章ボス

スタッフ

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